ポスコ、トヨタの主要取引先団体に韓国勢で初入会−新日鉄など逆風も
更新日時: 2012/06/28 14:00 JST
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-M67TS10YHQ0Y01.htm... 6月28日(ブルームバーグ):
トヨタ自動車の主要サプライヤーで構成する任意団体「協豊会」は、
韓国勢として初めて、鉄鋼メーカーのポスコ の入会を認めた。
ウォン安などの恩恵を受けるポスコとトヨタの取引関係が強まることで、
新日本製鉄やJFE ホールディングスなど日本の鉄鋼会社には逆風になる可能性もある。
協豊会事務局の本多仲次氏は電話取材に対し、
ポスコの日本販売拠点法人であるポスコジャパンが4月に開かれた協豊会の総会で
日本メーカー2社とともに新規入会を認められたと明らかにした。
韓国メーカーの入会は「例がない」としている。
協豊会にいったん入会を認められたメーカーが退会するケースは非常に少ないという。
協豊会はデンソー やアイシン精機 など主要1次下請け222社からなり、
トヨタのサプライチェーン(供給・調達網)のピラミッドの頂点を形成する。
新日鉄、JFEスチール、住友金属工業 、神戸製鋼所 など国内鉄鋼大手も会員として名を連ねる。
欧米勢では独ボッシュなども会員だが、海外の鉄鋼メーカーではポスコが初めてとなる。
トヨタは2003年からタイとインドネシア工場向けにポスコから鋼材購入を開始。
09年にはポスコから国内工場向け鋼材も初めて購入するなど関係を築いてきた。
事業規模の大きいトヨタから安定的な注文が増えれば販売の下支えとなり、
トヨタもウォン安の韓国から鋼材輸入を増やして生産コスト低減を図ることができ、
取引関係の強化は両社にメリットとなる。
自動車調査会社、カノラマのアナリスト、宮尾健氏は円高などを受けてトヨタは
「既存のサプライチェーンをぶち壊してどうすれば、その地域で安くつくれるか、
部品調達のパラダイムシフトを進めている」ところだと指摘。
「取引開始が最初の第一歩とすれば、協豊会への入会は品質や納期などの水準について
トヨタからお墨付きがもらえたことを意味する。
長期の契約も入りやすくなり、受注も増えるだろう」などと話した。
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