Ferrari 250 Testa Rossa
先に挙げた4気筒フェラーリ(
>>55,
>>77,
>>129→850は誤で860モンツァ)を使うプライベートユーザーに、よりパワフルなマシンを提供すべく
1957年に開発されたマシンで翌58年シーズンに投入された。
開発当初から'58年に施行されるレギュレーション変更(排気量無制限→3L以下へ)をにらみ、また市販型を重要視していたことから
4気筒シリーズと同じDOHCではなく、当時信頼性が上がっていた上250GTのコロンボ系12気筒SOHCをベースに
6基のツインチョークキャブレターで大幅にチューンされたエンジンを搭載していた。
さらに、シャーシを実績あるある500TRCをベースにするなど全体に堅実な設計がなされていた。
(市販型19台、ワークス仕様15台)
画像は最初期のTR57(or58)年型と呼ばれるタイプで、スカリエッティによるデザイン、製作のボディなのだが、
'56年の860Monza(
>>129)や290MMと見比べると、先祖帰りしてしまったかの様なフロントフェンダーが面白い。
ポンツーンフェンダーと呼ばれ、主にフロントドラムブレーキの冷却が狙いだった。
これは、'54年登場のジャガーDタイプが初の全輪ディスクブレーキを装備し当時最強ともされていたことから
ブレーキ性能向上が急務だったからだと思われる。
尚、このTR57年型は500TRCと異なり、赤くペイントされたのはバルブカバーだけでエンジンのヘッドは塗られなかったそうだが、
それでもテスタロッサの名称が付いたのだという事である。
因みに画像奥のシルバー車はポンツーンフェンダーではないTR58と思われ、又、既出の
>>23はTR59年型である。
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