>>25 「不遇な目に遭った被害者を責める」のは、別に凶悪犯に限った発想ではなく、
ほとんどの人が持っている「公正世界仮説」(公正世界誤謬)というバイアスに
よるものだよ。
これは、「この世界は、善い行いをすれば良い結果が、悪い行いをすれば
悪い結果が返ってくる…つまり因果応報ルールが機能する公正な世界である
(あって欲しい)」という願望というか希望的観測に基づくものだ。
、
だからこそ、「善行は報われ、悪行は必ず報いを受ける」という健全な世界観とは
相反する「何も悪いことをしていないのに辛い目に遭っている人がいる」という現実との
辻褄を無理矢理合わせて「自分自身も、落ち度が無くても被害者になる可能性がある」
という不安を払拭し、心の安定を守るために「被害者側にも何か原因があったのでは」
と思いたがる。
「自分たちの住む世界は、なるべく公正であってほしい」という心情はよくわかるし、
「被害側にも加害側にも何か原因や事情があるのでは」と考えること自体は真っ当だとも思う。
ただ、そのうえで、このような人間の心の傾向を知ることで「被害者を不当に傷つけていないか」
「自分の立ち位置を見失ってないか」と自問することが大切だろう。
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