営利企業である自動車メーカーとしては、クルマが売れなければ存続できないし、
ほとんどの顧客にとって、セールスポイントとなるのは「カタログ燃費」の方であって、
「タンク容量」にまで意識を向けるユーザーは少ないだろうから、致し方ない面も
あったのだとは思うが、自動車評論家たちには、この問題にもっとツッ込んで欲しかった。
全国の高速道路では、1日あたり約40件、年間約1万5000件ものガス欠トラブルが発生しており、
これは「高速自動車国道等運転者遵守事項違反」になるだけでなく、殊に高速道路上では、
急に止まって車線を塞いでしまうことは他車を巻き込む重大事故の原因にもなりかねない。
そう、「自分は高速に乗る前は必ずガソリン満タンにするし、こまめに給油もするので、
ガス欠という間抜けなことにはならない。フリードのタンク容量が36リットルしか無くても、
一向に困らない」という人であっても、自分以外の人間が年間延べ1万5000人も高速道路上で
ガス欠を起こしているのだから、それらに巻き込まれて事故に遭う(最悪、命を落とす)
可能性が生じてしまう。
理論的には、全てのクルマの燃料タンク容量を今よりも増やせば、そういう事態に巻き込まれる確率を
確実に減らすことができる。
なお、現在の燃費測定方法である「WTLCモード」では、等価慣性重量の設定が「段階的」ではなく
「シームレス」になったので、今後は、燃費測定対策のためだけに燃料タンクを小さくするケースが
根絶されることを切に願う。
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