●ずっと内気循環はデメリットがある!?
高温多湿な夏に欠かせないクルマの装備であるカーエアコン。
基本的な仕組みは家庭用エアコンと同じですが、クルマ独自の機構ともいえるのが「内気循環」と「外気導入」
のモードを切り替えられることです。
外からの花粉やホコリ、ニオイなどをブロックするために常に内気循環モードにしている人もいると思いますが、
外気導入を使わずに内気循環ばかりにしているのはお勧めできないようなのです。
とくに夏は外の熱気を取り込むと冷房が効きにくいという考えも間違いではないのですが、
内気循環しか使わないことで生じるデメリットもあるのです。
自動車メーカーとしても一般的には外気導入を推奨していますが、それは一体なぜなのでしょうか。
日本自動車連盟(JAF)は、2019年に内気循環と外気導入による車内環境の変化についての実験をおこなっています。
テスト方法は、同じ車種で内気循環と外気導入に分けて60分走行したあとの車内環境を比べるというもの。
高速道路、郊外・山道、市街地という三つのシチュエーションで60分走行したあとの車内の酸素濃度とCO2
(二酸化炭素)濃度を比較しています。
まず、高速道路の場合、外気導入で走行するとトンネル内などで一時的にCO2濃度が上がることはありましたが、
基本的には走り出しと同じ1000ppm程度と変化はありません。
一方で内気循環の場合は、最大で4520ppmにまで上昇しました。
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