Rover 3500
>>276がローバー3もしくは3½リッターと呼ばれていたのに対し、
こちらはローバー2000(2200)もしくは3500というのが正式名称なんだが、
非常に紛らわしいので英国車好きからは前者をP5、後者をP6というコードネームで呼ばれている。
P6は'63年に2000(直4E/G)でデビューだが、当時の英国車としてはスバル1000(
>>413)に匹敵するほどの進歩的設計。
①高剛性モノコックフレーム
②ド・ディオンアクスル式リアサス
③四輪ディスクブレーキ(後輪インボード式)
④全席シートベルト標準装備
⑤将来のガスタービンE/G搭載想定による、凝ったレイアウトのコンパクトなフロントサス。
画像のV8、3.5L搭載車は'68年に追加だが、⑤想定のためボディに大きな変更もなく収まっている。
尚、V8ユニットは元GM・ビュイック用のオールアルミE/Gだが、GMが低コストの鋳鉄製に切り替える際に不要になった生産設備を
わざわざ買い取って製造したものである。
2000と3500の識別点はフロントバンパー下部の四角いエアインテイクの有無なので簡単である。
画像車ボンネットのエアインテイク(3個)付きは米国向け仕様で、英本国仕様にはない。
又、横ライン基調の画像車はシリーズⅠで、阿弥陀くじみたいな模様になっているのはシリーズⅡ('70以降)である。
デザインはローバー社内だが、シャープでややウエッジ基調のボディと
ピニンファリーナ調の丸みのあるスロープダウンしたルーフラインとの対比が美しい。
そして気品ある出で立ちが、非常にジェントルで素晴らしいぞ。
スバル1000を高評価した小林彰太郎氏が5年間愛用したというのも判る気がするのである。
そしてわいももっと歳取ってセダンに乗る時が来るならば、ドイツ車やレクサスのような威圧感のあるヤツでのうて
こんな品のあるクルマに乗りたいんである。
ところで本当は、余計なボンネット・エアインテイクの無いシンプルな本国仕様を貼りたかったんだが、
コレにしたのは、例によって画像が「美味しい」と感じたからである。
参考:シリーズⅡ
http://bbs44.meiwasuisan.com/bin/img/car/13719628250012.jp...
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