将棋の福間香奈女流六冠が10日、大阪市の弁護士会館で、出産予定日前後のタイトル戦を事実上不戦敗とする規定の見直しを求め、日本将棋連盟に要望書を9日に送った件で記者会見に出席した。
福間女流六冠は昨年4月に妊娠が判明。妊娠・出産に伴うタイトル戦の扱いに関する規定がなかったため、連盟と協議を重ねた。
昨年12月の出産前後は休場し、挑戦者だった一部の対局は不戦敗となった。
連盟は今年4月、女流棋士の対局規定を女流棋士全員に送付。対局の日程と出産予定日の前後計14週の期間が一部でも重なる場合、対局者が変更されるとの内容だった。
福間女流六冠は「対局者を変更するとの規定に正直あぜんとしました。局面の取り扱いによっては事実上の不戦敗に当たるからです。
妊娠をしてしまったら、タイトルか出産かを選択しなければならず、どちらか一方を諦めなければならない状況」と、現在の女流棋士が置かれている立場を説明した。
福間女流六冠は「自分自身の現状を伝えることで、多くの方々に関心を持ってもらい、規定のあり方についての議論が活性化し、実りのある議論がされることを説に希望している」と会見に臨んだ経緯を明かした。
体調がすぐれない時の洋服、椅子での対局や、日程の変更を規定にしてほしいとの要望は明文化されておらず「仕事と妊娠・出産を両立できる社会になっていただけたら」と訴えた。
挑戦者のポジションとしては1年間かけてタイトル戦を目指して対局を行っており、「不戦敗は言葉では言い表せない苦しさがあり無念」と胸中を吐露した。
また、「過去より未来が大事。今いる女流棋士やこれから目指す女の子たちが、安心して頂点を目指せる将棋界であってほしい」と熱望した。
今回の件で司法の場で争うことは考えておらず「実りある議論を」と何度も訴えた。
https://news.yahoo.co.jp/articles/b937e19f8cc30188876fd...
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