JC08モードでは、等価慣性重量(燃費数値を実走行に近づけるために、
計測時にシャシーダイナモメーターに与える負荷)の設定に区分が
設けられていて「段階的」になっていたので、僅かな車重差によって
一つ上のクラスの負荷を与えられてしまうと、大変不利になりました。
また、その際に基準となるのは「燃料満タン状態での車両重量」なので、
等価慣性重量の設定が変わるボーダーライン上にある車種では、手っ取り早く
「燃料タンクを小さくする」ことによって満タン状態での車重を軽くして、
一つ下のクラスの負荷で済むようにする…という姑息な方法でカタログ燃費を
向上させる手法がホンダに限らず採られていました。
たとえば、スズキ・アルトエコの燃料タンクの形状は、
容量30リットルのノーマルアルトの物と同じなのですが、
内部にわざわざ仕切り板を設けて、ガソリンが20リットル以上
入らないように細工しています。
そのお陰で燃料・潤滑油込みの重量を一気に7kgも減らせて、
ギリギリ740kg以下に抑えることができたので、JC08モード
燃費測定時の負荷がノーマルアルトよりも一クラス分(約110kg)減り、
ライバルのミライースを上回るカタログ燃費を達成することが
できたのですが…
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