マスコミは発覚に関知していない。
リコールにつながる重要不具合情報(クレーム)を、運輸省(現・国土交通省)へ報告せず、社内で隠蔽している事実が、
運輸省自動車交通局のユーザー業務室に、三菱自動車社員による匿名の内部告発による通報で発覚した。
内部告発の内容は、不正の要所を衝いており、どのように調査を進めるべきか、どこに資料や情報が隠されているか、
どのように隠蔽工作を見破るべきかまで指示する具体的なものであった。「品質保証部の更衣室の空きロッカーを調べよ」
「本社と岡崎の情報を突合せよ」という、あまりにも具体的過ぎる情報である。
運輸省によると、三菱自工はユーザーからのクレーム情報を、本社の品質保証部に10段階で集約・管理していたが、
クレーム情報のうち、運輸省向け届出情報は1 - 3段階目まで「Pマーク」を、運輸省に知られたくない物など4 - 10段階に
「秘匿」の意味で「Hマーク」を付けて区分し、同省の定期監査では、H区分のクレームを提示していなかった。
二重管理による情報仕分けは、1977年(昭和52年)から行われ、同社が東芝に作らせた品質情報管理システムを導入した
1992年(平成4年)以降は、コンピュータシステムのデータベースで分類していた。
東京地方検察庁は翌2001年4月25日、1999年の運輸省の立入検査で約1万300件の不具合情報を隠したとして、三菱自工の
宇佐美隆副社長らを道路運送車両法違反(虚偽報告)容疑で書類送検した。
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