トヨタの 提携相手への配慮と尊重は、語り草になっている。
--- トヨタとの提携は米国工場の受託生産から始まり、短期間で質・量とも成果が上がっています。
その前の提携先(GM)とは格段に違います。なぜ、うまく行っているのでしょう。
吉永 今の状態についてはトヨタさんにすごく感謝しています。私は06年から戦略本部長として提携
の窓口でもあったのですが、豊田章一郎さん(当時名誉会長)には、当社を歴史と伝統のある会社と、
非常にリスペクトしていただいた。大変有難いことです。
水平対向エンジンを使って共同開発をしようというのも、今までの提携では全くなかったことです。
これまでの提携先は、スバルのエンジンが異端なのだからオーソドックスなわれわれに合わせなさい
という姿勢が当たり前でした。水平対向でスポーツカーを造れば面白いクルマになるということは
分かっていても、私どもだけでやっても事業性はない。そこを一緒にやらせていただくことで、
スバルとして事業性が確保できる。
当時の渡辺捷昭社長からは、「当社の原価低減は参考にしてください。だけどトヨタにはならないで
ください」とも言われました。われわれの個性や独自性を生かしながら、トヨタさんのプラスにも
なるなら、これほどいい関係はありません。
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