リコール:マツダ92万台 出火13件 03年把握、対応遅れ
毎日新聞 2015年10月17日 東京朝刊
マツダは16日、エンジン始動スイッチのトラブルでハンドル付近から出火する恐れがあるとして
「ファミリア」「デミオ」など21車種、計92万3672台(1989〜2005年製造)
のリコール(回収・無償修理)を国土交通省に届け出た。
これまでに13件の出火が起きているという。
出火の事例を03年2月に把握していたにもかかわらず、
原因究明やリコールが遅れたとして国交省は同日、同社に業務改善を指導した。
国交省によると、問題があるのは、
キーを差し込んでエンジンを始動させるイグニッションスイッチの内部。
潤滑剤の量が多すぎるため、スイッチで金属が接触する際に発生する火花により潤滑剤が炭化し、
電流が流れやすくなる。
長期間使うと、ショートして発火する恐れがある。
08年10月には、茨城県土浦市で走行していた車がエンストを起こし、
ドライバーが再始動させようとしてキーをひねると煙が発生。
ドライバーが外に避難した後に出火し、車がほぼ全焼した。このケースを含め、
03年以降、計13件の出火事例が報告されている。
また、発煙程度のものを含めたトラブルは23件あった。
最初に発煙を把握したのは、01年5月だった。けが人は出ていないという。
国交省は今年9月、道路運送車両法に基づき、マツダへの立ち入り検査を実施。
販売店に寄せられたトラブル情報を本社が十分集めず、
原因究明の態勢が不十分だと確認した。
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