<伏木悦郎>
日本の自動車メディア/ジャーナリストは国内販売シェアで10%にも満たないドイツ車をほとんど盲目的に礼賛し、
世界市場でトップシェアを握る日本メーカーを下に置く自虐的な立場を貫いている。
伝統的に巧みなドイツ一流のプロパガンダに染まって、
批評の精神を元に批判的に物事を見る態度を忘れ、
アウトバーンを初めとする世界的にはむしろガラパゴスといえる環境の成果物としての特異な高性能車を理想と崇める傾向にある。
もちろん日本メーカーも批評の対象であり、内外に格差を設けてはならないが、
明治以来の舶来崇拝にいつまでも留まる愚は双方のためにならないだろう。
<元カーグラフィック編集長・熊倉重春>
そんな私も、実は「やっぱりクルマは輸入車よ」関係の編集部に25年も勤めた恥しい過去の持ち主なんですが、
それだけによくわかるのね、内情が。
とりあえず誌面では公平っぽくやってても、
社内では日本車に乗ってるだけで人間じゃないみたいに言われてた時代、たしかにありました。
だから国内メーカーからかなりいいクルマが発売されても、なかなか認めてあげないわけ。
それがおもしろいことに、実際に良さがあるのに頑固に認めないんじゃなくて、
良くても良く見えない体になっちゃってるんですよ、ああいう人たちって。
「日本のクルマが輸入車(特にヨーロッパ車)より良いわけがない」どころか、
「良くてはならない」までイッちゃってるんですね、精神状態が。
だから、たとえ良くても、それが日本製ってだけで良く感じられないんです。
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