造っても造っても売れない—。それを象徴するような「現場」が、熊谷市、深谷市、本庄市など埼玉県北部に点在している。
売れない新車を一時保管する「モータープール」だ。
「私が把握しているだけで、置き場は6ヵ所あります。全部で10ヵ所近くあると地元では言われており、
1ヵ所に3000〜5000台は野ざらしで置かれています」(ホンダ関係者)
筆者もそのうち4ヵ所を訪問した。まず訪れたのが熊谷市万吉(まげち)地区。荒川右岸の堤防下の工場跡地に、
ホンダの新車がずらりと並ぶ。ざっと数千台はあるだろう。車種は「フィット」「ヴェゼル」「ジェイド」「グレイス」など。
ガードマンにいつから置いているのかと聞くと、「答えられません」と取りつく島もなかった。
付近の住民によれば、「'13年にホンダが大規模リコールを起こした後から置かれ始め、近所でも話題になりました。
今年の春ごろが最も多く置かれていたと記憶しています」という。
こうして一時保管されている場所は、いずれもホンダの主力工場である狭山工場(埼玉県狭山市)と
寄居工場(同大里郡寄居町)から車で1時間〜1時間半以内のところに位置する。
車種も両工場で生産しているものだ。中でも目立って多かったのが「フィットハイブリッド」「グレイス」「ジェイド」だ。
ホンダの主力車「フィットハイブリッド」は’13年9月にフルモデルチェンジして以来、
立て続けに5度の大量リコールを起こした。
その内容は発進・停止できなくなる深刻なもので、新たに採用した燃費を高める部品の
制御ソフトウェアが不具合を起こしたことが主な要因だ。ホンダ社内ではこのリコールは「人災」に近いとも言われる。
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20150724-00044308-ge...
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