ジェレミーらしい言い回しでこのようにも語っている。
「かつて車はどれも小さくて細いタイヤを履いていたので愛好家達はラウンドアバウトで
滑らせて遊んでいた。ところが今はどれもグリップにこだわっている。フォードの車には
フロントディファレンシャルが付いたので峠のヘアピンを1000mphで曲がってもタイトな
ラインをキープできる。極めつけは日産GT-Rだ。証券取引所並みの計算力で同じヘアピン
を音速で曲がる事ができる。実際の所昨今の車は母親にしがみ付く子供のように道にへば
り付く。ある意味では悪い事ではない。どんなに下手でも木にぶつかる事が無いからね。
でも本当にそんな物が欲しいのだろうか?もしその状況でグリップを失ったら電柱にぶつ
かるのを避ける才能も時間も持ち合わせていないからだ。レースに勝つ為には高速コーナ
リングは重要だ。だがそうでないなら恐ろしいだけだ。速く走りたいだけなら日産GT-Rは
無敵だ。
だが楽しみたいなら−冗談ではなく−クロスプライタイヤを履いたモーリスマイナーの
ほうが良いだろう。そこで登場するのが今週の車トヨタGT86だ。
ここでこの車でのトヨタの天才的なアイデアを紹介しよう。彼らはGT86にプリウスと同じ
小さくて細いタイヤを履かせたのだ。
つまりグリップの限界が狭く歩行者の速度でコーナリングしても後輪のスライドを感じる。
そこでまずスライドさせてみて欲しい。そのまま的確なアングルを見つけるとスライドを
永遠に維持できるスロットル位置が見つかるはずだ。
すると13mphでパワースライドしながらサルのような大きな笑みを浮かべているだろう。
つまり例え失敗して木に向かっていてもドアを開けてゆっくり脱出できるのだ。そもそも
失敗はしないだろうけどね。」
返信する