Mercedes-Benz 300SL ガルウイング・クーペ
戦前のSSKがもたらした高性能スポーツカー・メーカーの顔を取り戻すべく送り出したのが、プロトタイプレーサー300SL(W194:1952年)で
その市販バージョンがこのガルウイングドア300SL(W198:'54年)のクーペモデル。(どちらも300SLで紛らわしいが、レーサーW196の300SLRとは違う)
SLとはドイツ語のSport Leicht(軽量スポーツ)の頭文字で、直6、SOHC、3L、215psのE/Gは当時では異例の260km/hの最高速度まで引っ張った。
尚、このガルウイングクーペはいわゆる限定モデル(1400台)で、量産型(主に北米向け)はサイドシルを下げ乗降性を楽にしたオープンタイプのロードスターである。
因みに、ガルウイングへの選択を促した高いサイドシルは、フレームが以下↓の構成だったから。
http://bbs44.meiwasuisan.com/bin/img/car/13719628250101.jp... 画像はタミヤの最新プラモデルだが、ボディ下半身に集中した鋼管パイプのスペースフレームで車体剛性を確保したかったらサイドシルが高くなっている。
(乗降性改善の為、量産型ロードスターはこれが改められている)
ところで、SLS AMGや最近出たAMG GT-Sはデザインで本車へのリスペクトを表現しているが、
なかなかオリジナルが持っていた筋肉質でありながら女性的な妖艶さをも感じさせるセクシーさまでは表現できていないと思う。
(名車と呼ばれる原型を越えるのは、とても難しいとは思うけれど)
尚、自分は「初代こそ最高だ」との固定観念に縛られた原理主義者ではないと、一応言っておく。
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