1900 C Sprint Coupe (1952)
第二次世界大戦前は、レース活動を中心にそれのデュチューン版とも言える高性能なモデルを限られた裕福な顧客に向け販売していたが、
大戦中軍需産業に従事していたこともあり、工場の60%を空襲でやられ工作機械などを大半失うなどの大打撃を受けた。
そんな中、戦後再開したアルファロメオは事業の方針を転換、敗戦国イタリアの実情の合った比較的低価格な大衆車製作へと舵を切る。
そして最初(1950年)の新型モデルは1900↓(ベルリーナ)というごく普通の4ドアセダンで、
http://bbs44.meiwasuisan.com/car/1435170767/4... 戦前は全輪独立懸架を製作していたのにリアをリーフリジットにするなどの妥協しつつ市場への普及を目指していた。
(工作機械不足の為、初期モデルはハンドビルドが多かった)
だが、アルファロメオが1900で唯一こだわっていたのが4気筒のエンジンで、
工作精度出しにやや手間が掛かるが、燃焼効率の良い半球形のシリンダーヘッドと、その上でバルブを作動させる2本のカムシャフト。
つまり、1950年のごく普通のセダンにDOHCエンジンを搭載させていたのである。
(日本で最初のDOHCセダンは1969年2月のPGC10スカG-Rかと。その後も20年くらいはトップレンジのみ)
こんなところにも、クルマ好きのオッサンどもがアルファロメオに一目置く理由の一端が垣間見える。
本画像はその1900のシャーシを短くして(イタリア語でコルト→C)、カロッツェリア・トゥーリング製ボディを被せたスポーツクーペ。
さすがにカロッツェリアの特製衣装はお高くて1900(セダン)の価格より25%もアップと、財力のある人だけが手中にできる美しさだった
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