
厚生労働省の「毎月勤労統計調査」は、企業が報告する「賃金が支払われた労働時間」
のみを集計しています。
しかし、日本の職場には統計に現れない「見えない労働」が蔓延しています。
日本労働組合総連合会の「労働時間に関する調査」(2014年、20歳~59歳の労働者3,000人対象)
10によると、正規・非正規労働者の42.6%がサービス残業を経験し、平均で月18.6時間の
サービス残業をしています。
役職別では、一般社員で18.6時間、課長クラス以上では28.0時間と、役職が上がるほど
増加する傾向が見られます。
また、日経ビジネスの調査(2016年10月14日~17日実施、ビジネスパーソン1,343人対象、
日経BPコンサルティング調査)11では、6割以上が出勤簿につけていない時間外労働があると回答し、
中には月120時間以上を記録していないケースまで存在しました。
さらに、25.7%が残業を出勤簿につけようとしたが明確に拒否された経験があると回答しています。
●「見えない労働」の具体的な内容
労働時間として認識されにくい業務には以下のようなものがあります:
1.始業前の準備時間
・最高裁判所判決(三菱重工業長崎造船所事件 最一小判平成12年3月9日)12によると、
労働基準法における労働時間とは「労働者が使用者の指揮命令下に置かれている時間」
と定義されている
・しかし実態として、多くの職場で始業前の朝礼、清掃、着替えなどが暗黙的に義務付け
られている
・「始業10分前出社」が慣習化している職場も多く存在する
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